書籍・雑誌

2009年12月15日 (火)

積読コマタ


【進捗状況:不良債権のごとく】

いやぁ。読書ってのはナカナカ進まないねぇ。積読リストは以下の通り。

  1. デザインの生態学―新しいデザインの教科書
  2. ペンとノートで発想を広げる“お絵描き”ノート術 マインドマップ(R)が本当に使いこなせる本 (アスキームック)
  3. ザ・マインドマップ
  4. 入門経済学
  5. ミクロ経済学 戦略的アプローチ
  6. 人でなしの経済理論-トレードオフの経済学
  7. フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略
  8. 理系のための法学入門―知的財産法を理解するために
  9. 情報社会と法
  10. パブリシティ権―判例と実務 (現代産業選書―知的財産実務シリーズ)
  11. ポスト・プライバシー (青弓社ライブラリー)
  12. ニッポン著作権物語―プラーゲ博士の摘発録
  13. デジタル著作権
  14. 大人のしくみ 10代のための哲学
  15. アーキテクチャの生態系――情報環境はいかに設計されてきたか
  16. タテ社会の力学 (講談社学術文庫)
  17. ifとelseの思考術 プログラマ脳育成講座
  18. 7つの習慣―成功には原則があった!

妻から書籍購入の禁止令が出た。(ρ_;)

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2009年12月14日 (月)

大学の教育実践 - 東大式絶対情報学


【型式:伊東乾式】

感じる系情報学(≠情報工学)の「情報教育入門書」で、読みやすい本にやっと出会えた。素晴らしい。

同時に、私には紹介が難しい一冊でもある。レッツチャレンジ。

目次紹介。

絶対情報感

  1. 手と目で脳を加速する
    -タッチタイプ初歩と加速学習の本質-
  2. 手と目で脳をもっと加速する
    -WEB速読初歩とインセンティブの重要性-
  3. 使えない情報を使えるようにする
    -知的俯瞰とターゲティング-
  4. 一通のメールが明暗を分ける
  5. マジックナンバー7±2
    -プレゼンテーションとメディア収録-
  6. まず褒め、次に対案を!
    -反射的アプリシエーションのテクニック-
  7. 予防公衆情報衛生
    -ブロードバンドの光と影-
  8. ネットワーク・コラボレーション
    -内発的駆動力あるグループワーク-
  9. オリジナリティの三つのツール
  10. 知識情報の「遺伝子組み換え」
    -達成度チェックとアクションプラン-

カリキュラムと履修者の感想

本書は3つの内容で構成されている。以下、イントロダクションより抜粋。カッコ()内はレッスンである。

  • 「第一人称性」情報感(1-4)
    情報対象の全体像へ開かれた強い予感と確信、実行の感覚
  • 「第二人称性」情報感(5-6)
    多様な情報通信過程での主客関係の自在な転倒感覚
  • 「第三人称性」情報感(7-10)
    情報過程を遂行する自分自身を含む全体像の客観的把握の感覚

本書は、伊東乾氏が東京大学で行った全学必履修科目「情報」の講義・演習内容を紹介している。具体的な講義・演習時間の割り振りは巻末の「カリキュラム」を参照のこと。

本書は大学生向けの情報教育実践報告書であるから、本書のママ or 焼き直しを教科情報で展開することはできない。高校の教科情報にどの程度落としこめるかという視点で本書の紹介を試みる。

■使い方

10個のテーマはある程度関連性はあるが、それぞれ独立している。これらを有機的につなげるのは後の課題として、個別のテーマを授業に落とし込む方が初手としては良さそうだ。高校でもすでに行われている事例はレッスン1のタッチタイプ、レッスン3の図解、レッスン4のメール作法、レッスン5のマジックナンバー7±2であろう。ここを起点に考えてみる。

  • 図解に関しては、情報デザイン系の授業実践例は数多くあるので先行事例を参考にすれば導入しやすい。ただし、情報活用の実践力に重点を置いていた「情報A」は新学習指導要領では解体され、「社会と情報」、「情報の科学」にそれぞれ吸収されている。

  • メール作法に関してはいわゆる情報モラル系の授業として実践されている可能性はある。国語的な要素が強いと思うが、教科情報は学際的な教科なので扱う方が自然だ。
  • マジックナンバー7±2はプレゼンテーション系の授業では随分と有名な話だと思う。知識として知るのではなく、学問的な背景も含めた理解へつなげる事は可能だろう。

これらを起点として授業を構築することは十分可能だと考える。

同時に、授業のバックボーンを強くすることも大切だ。タッチタイプにおける指のウォームアップを例にすると、指の肉体的な構造を勉強したり、キーボードの機械的な構造を勉強したり、労働環境の勉強をしたりと様々な展開が考えられる。

■まとめ

情報科教員にとって本書の価値は、「幅が広がる」、「理解が深まる」、「体で感じる」ことにつながるところだと思う。

本書は「東大式」ではく「伊東乾式」だね。:-P

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2009年11月29日 (日)

「情報」の源を知る - 「情報」を学び直す


【勉強度:温故知新】

原点に立ち返ると、得るものは大きい。

子曰く、故きを温ねて、新しきを知れば、以って師と為るべし(注)

 本書では「情報」の生い立ちを知ることができる。基本的には工学的な側面から書かれていて、数式は出てこない。理数系出身の情報科教員なら気軽に読めると思う。目次紹介。

  1. 情報を得る
    癖を読む/データを読む/結果から原因を探る
  2. 「情報」の生い立ち
    「情報」の語源/「情報」の特徴/「情報」の解釈を巡って
  3. 誤解される「確率」
    ベンチマークテスト/サイコロのもたらす確率/もう一つの確率/変化する確率
  4. 情報を計る
    むすめふさほせ/「二十の扉」/情報量/曖昧さを計る/情報の意味と価値
  5. 情報を伝える
    コミュニケーションモデル/情報圧縮/認識通信/手段としてのコミュニケーション
  6. 通信からコミュニケーションへ
    コミュニケーションとは/共有の難しさ/コミュニケーションの階層構造/共有の鍵
  7. 情報と人間
    情報処理戦略としての錯覚/マルチモーダルなコミュニケーション/人間の直感/「三つの扉」/問題のからくり人間の直感の合理性と非合理性
  8. ゆとりあるコミュニケーション
    無駄話の効用/無駄によって頑丈に/無駄の活用例/すれ違いを楽しむ/目的としてのコミュニケーション
  9. コンピュータとのコミュニケーション
    コンピュータによる癒し/コンピュータの知能/常識あるコンピュータ/インタビューア・コンピュータ
  10. コミュニケーション考
    コミュニケーションの多様化/人間とコンピュータとの共生/ランドマーク型メッセージ/社会とのコミュニケーション/決別への期待

 「情報」という言葉は広く一般に使われているが、その定義は人の数だけあるように思える。本書ではシャノンの情報理論を起点にして「情報」の本質を紹介している。著者の主観が入らず冷静に書かれているので安心して読めた。

個人的に参考になった点を書いてみる。

  • 「情報」の語源紹介をその参考文献
  • 変化する確率の説明
  • シャノンの情報理論の紹介
  • モンティ・ホール問題と3囚人問題
  • チューリングテストとELIZA(イライザ)
  • 豊富な参考文献

 普通教科情報がスタートしてからずっと情報科教員をしているが、本書で初めて知ったことも多い。モンティ・ホール問題の内容は知っていたが名前は知らなかったし、シャノンの情報理論やチューリングテストは名前を知っていただけだ。「情報」の語源については全く知らなかった。

 本書の内容を生徒に紹介すると、きっと数学的に映るだろう。教科横断的な教科情報にとってこの見え方は都合が良い。生徒が学んだ数学の知識を活用する方が自然であり、理数系教員にとっても扱いやすい内容なのだ。

 「情報」の工学以外からのアプローチについては別途学ぶ必要があるだろうが、工学的な「情報」を原点から学び直す価値は大きい。情報科教員に強くお勧めする。

 なお、専門知識を持ち合わせない一般の人を読者として想定しているようだが、ビット表記と対数の知識が必要な部分は何箇所かある。


(注)故きを温ねては「ふるきをたずねて」と読むのが一般的だが、「ふるきをあたためて」と読むべきとの解釈もあるそうだ。(語源由来辞典

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2009年11月 6日 (金)

初めてのアフィリエイト収入 - Amazonアソシエイト2009.10


【初収入までの道のり:長かったなぁ】

 情報教師として幅広い体験をしようと始めたAmazonアソシエイト。紹介料が1500円を超えたので、アマゾンチケットをゲットした。チケットの入手方法は簡単。

  1. 月間レポートをメールで受け取る
  2. ウェブ上で手続きをする
  3. アマゾンチケットでお買いもの

 とはいっても、紹介料が1500円を超えるのには時間がかかった。アルファブロガは毎月のように決算報告をしているが、教育現場の教員には無理というもの。2007年3月の初売上(¥16)から、実に2年7ヶ月で1500円。まあ、お遊びですな。

 アマゾンの商品リンクの掲載場所は以下の通り。

気になる書籍があったら、情報交換しましょう。

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2009年10月 4日 (日)

ブックリスト、始めました


【チャレンジ度:動いてから考える】

気が付いていた方もいると思うのだが、最新記事の左側に「ブックリスト」を設置した。いろんな書籍を紹介してきたのだが、書評だけをまとめたページがあった方が便利だと感じたからだ。

最初のカテゴリーは抜け出せなくなってきた「知的財産権」だ。最初は10冊程度からスタートだが、情報科・数学科教師として100冊を目標としている。

書籍が多くなれば、分類も変化してくるだろうが、そこは広い心で対応してほしい。ブックリストの蓄積は「小さく産んで大きく育てる」作戦なのだ。

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2009年9月26日 (土)

冷静に読むこと - 個人情報「過」保護が日本を破壊する


【情熱度:過剰】

 初心者向けに平易な言葉を使っていることと、分かりやすい事例を扱っていることは高評価。

 参考文献が無いことと、気持ちが先行している点が低評価。

目次紹介。

序章 個人情報保護法のおかげで世の中は大混乱
第1章 いま、ビジネスの現場が窒息しようとしている
第2章 護られるべき「個人情報」とは何か
第3章 人を信じられない疑心暗鬼の社会
第4章 「プライバシー権」とは何か
第5章 個人情報保護法は問題だらけ
第6章 二〇一〇年日本の暗い未来
第7章 個人情報保護法への対応策

 インターネット社会と法を読んでから約1年経過し、やっと次の一冊をやっと読んだ。本書を読むときに必要な最低限の知識は「OECDプライバシーガイドライン」だと思う。特に、そのタイトルと序文の一節を押さえておけば、冷静に読めると思う。

 序文とタイトルを以下に引用する。

For this reason OECD Member countries considered it necessary to develop Guidelines which would help to harmonise national privacy legislation and, while upholding such human rights, would at the same time prevent interruptions in international flows of data.

OECD Guidelines on the Protection of Privacy and Transborder Flows of Personal Data

OECDガイドラインの序文やタイトルでは「プライバシーの保護」と「個人データの国際流通」を調和させる旨を述べている。外務省にある「プライバシー保護と個人データの国際流通についての ガイドラインに関する OECD理事会勧告(仮訳)」では日本語仮訳が読めるので参考にされたし。 (原文PDFはリンク切れ)

 内容について何点か。

  1. P.115~の「プライバシー権の法環境」は次の書籍を探すキーワードがあって助かる。
  2. P.127~の「プライバシー権のあり方」ではプライバシー権を「高級かつ高尚な権利」として説明している。これは無理のある例えだが、プライバシー保護と個人データ流通のバランスが重要であることを、プライバシー擁護論者なりに表現したのだと理解した。
  3. P.167~の「難産だった日本の個人情報保護法」では個人情報保護法のキーパーソンである堀部先生について書かれている。こんなことが背景にあったとは知らなかった。

 さて、授業レベルに落とし込むときはバランスが大切である。プライバシー権の定義やその是非に関しては賛否両論があるだろうが、様々な考え方を生徒達に紹介することで情報社会が理解できると考える。

 初手には不向きだが、OECDプライバシーガイドラインの主旨が分かっていれば読める内容だと思う。

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2009年9月20日 (日)

気がついたら復刊交渉まであと少し - 数学超特急シリーズ (山本矩一郎/代々木ライブラリー)


【期待度:数学教師なら大でしょう】

 教科情報の記事が多いのだが、私は数学教師でもある。私が受験生だった頃にお世話になった「数学超特急シリーズ (山本矩一郎/代々木ライブラリー)」は言わずと知れた名著であり、ヤフオクなどでは結構な値段で取引されている。

 2002年に復刊ドットコムで復刊リクエストをした事を忘れていたのだが、つい最近思い出した。チェックしてみると78票(2009年9月20日現在)も入っており、驚いた。出版社との復刊交渉条件は明示されていないが、投票100票は目安らしい。もう少しでその目安に達しそうなので、ブログで紹介することにした。

 山本矩一郎先生といえば「月刊 大学への数学」の元編集長として有名であり、「くじ引きは神様の順列」、「バームクーヘン法」、「瞬間部分積分法」などでも有名だ。今でこそ当たり前のように使われているが、数学教師にとって重要書籍であることには変わらない。

 投票者からも暖かいコメントもあり、個人的には期待特大。名著の復刊交渉に向けて、復刊ドットコムで投票をしてもらうと大変助かる。

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2009年9月15日 (火)

科学者へのキャリアデザイン講座 - 科学者たちの奇妙な日常


【理系度:バリバリ】

文体は軽く、内容は充実。

下手なキャリアデザイン講座を受けるぐらいだったら、この本と大学院生物語 を読んだ方がいいと思った。それだけ「イメージ」が掴める。

目次紹介。

第〇章 「どうして科学者なんかに?」
第一章 科学者の生態分析
第二章 研究で稼ぐには?
第三章 研究をオモテに出す
第四章 博士はどこにいる? 
第五章 これができなきゃ科学者じゃない!
第六章 あなたはどの科学者タイプ?
第七章 拝啓総理大臣様 科学立国にするおつもりあって?

担任を持つと進路指導という仕事も付いてくることが多い。理系クラスであれば、科学者を目標に入れている生徒だっているものだ。ところが数学科出身の私には科学者の世界は良く分からない。

そこで本書の登場である。

  • 高校生でも読める軽い文体
  • 赤裸々に語られるリアルライフ

私がヘタに話すぐらいだったら、この本を読ませた方がよほど参考になる。新品で購入しても高々893円だから、高校生の小遣いでも気軽に買える。高校生に自己投資体験を促しやすいお値段というのもありがたい。教育・学習には少々お金がかかるのだ。

著者関連のリンクは以下の通り。

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2009年9月 8日 (火)

全てが現実 - デジタルネイティブ


【読みやすさ度:お手軽】

私が最近感じていたことが、デジタルネイティブにとっては当たり前のことだった。

「仮想と現実」ではない - すべてが現実
(P.96-P.100)

以前紹介した、デジタルネイティブが世界を変える は500ページのボリュームだが、本書は189ページで新書サイズ。小一時間でデジタルネイティブの雰囲気を知るのには丁度いい一冊だ。

目次紹介

プロローグ 大人たちの知らない「デジタルネイティブ」の世界

  1. 全米を驚かせたデジタルネイティブ
  2. 「情報の私物化」を禁止せよ―ネットの向こうの不特定多数を信じる
  3. デジタルネイティブが世界を支配する―解明が進む若者たちの世界
  4. ネット上に「国連」をつくりだせ―デジタルネイティブの「フラット革命」
  5. デジタルネイティブの「能力」のゆくえ
  6. エピローグ 次代の扉を開けるデジタルネイティブ

ネットユーザーとテレビ制作者の新しい関係―あとがきにかえて

本書は「NHKスペシャル デジタルネイティブ~次代を変える若者たち~」の番組ディレクターが番組製作を通じて感じたことを書いている。この番組を制作するために様々な場所に行き、デジタルネイティブ達にリアルで取材しているところがポイントだ。つまり、内容は主観的で生々しい。米国のデータを多用している デジタルネイティブが世界を変える を先に読んだせいか、感情で読めた気がする。

教育現場や教育回りでは「仮想vs.現実」のように二項対立で捉える事が多いようだが、情報社会は二項対立状態ではないというのが私の肌感覚だ。デジタルネイティブ達(≒生徒達)を相手にしている情報科教員なのだから、この感覚を大切にしたい。

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2009年9月 2日 (水)

理工系ありがち小説 - 大学院生物語


【あるある度:きっと大】

理系小説はいろいろあるが、軽い読み物で読みやすいものは少ない。

実際には大学院生ではなく博士研究員が主な登場人物ではあるが、気にせず読める。数学専攻であった私でも様子が想像でき、思わずニヤリとする事もしばしば。

小説として是非はともかく、高校生でも読める一冊。理系クラスの担任になったら、生徒に推薦してみるつもりだ。

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